遥か昔、地上に栄えた王国・シェオール。
 神すらも成しえなかった、数多の妖霊(ジン)の使役に成功したラスマーンが王となり、隆盛を誇った国。
 だが、1人の吟遊詩人がその国をその国の民をその国の全てを煉獄(ゲヘナ)へと葬った。邪霊の王たるイブリスの力を受けて……邪霊たちの世界であり死者の世界でもある地の底、煉獄へ。
 だが、一部の人々は煉獄でたくましく生き続けた。邪霊や数多の魔物たちから逃れ、それらを利用し始めた。長い年月のうち、再び地上へ帰還すべく、天使と邪霊の力を手にする人々が現れた。
 それが「享受者」。
 常人に成しえない知力・体力を勝ち得た彼らは、やがて、似た志向性を持つ者たちが集い、紫杯連(マーリク)と呼ばれる複数の組織を形成していった。




 ゲヘナの中に築かれた人間の国はジャハンナムと呼ばれた。
 ジャハンナムでは、フィサールの呪いの影響か、純粋な人間のほかにさまざまな人種が生まれていた。
 肉食獣や草食獣の頭あるいは小動物の姿を持つ「獣人」、神の使いであった者たちが実体を成した「天使」と、神への信仰を忘れた「堕天使」、体は弱いものの魔術に長け銀色の髪をなびかせる「銀糸の民」。
 それぞれがそれぞれのアイデンティティとイデオロギーを抱え、点在する街々や紫杯連とのからみで、社会は一層複雑になっていった。
 実体化したフィサールの呪いや邪霊などの影響から、地上とは異なる文化圏を確立したジャハンナムでは、さまざまな「技」やそれにまつわる「仕事」が生まれた。
神語を刻まれ魔力を帯びた刀を操る「刀術」
死者の魂を武器に宿らせて闘う「魂装術」
生体兵器・獣甲を体に移植して
パワーアップする「獣甲術」
技や道具を駆使し隠密裏に仕事を
果たす「暗殺術」
邪霊の力を利用し闘う武術「愧拳術」
多くの雑技を操る「雑芸術」
癒しの白炎・破壊の黒炎を
司る「炎術」
呪いを込めた視線で相手を
攻撃する「邪眼術」
神の言語を解析し
それを行使する「神語術」
実体を持った幻を
制御する「幻鏡術」





 ゲヘナ、そしてジャハンナムには、いくつかの特徴がある。

【砂漠世界】
 もともとシェオールが砂漠に生まれた都市であったためか、世界を構成するベースは砂地となっている。

【冥府と地続き】
 本来ゲヘナは、死者の魂の行き先であった。シェオールがゲヘナに落とされ、ジャハンナムとなってはいるが、存在している場所は死者の世界の内部だ。
 死者が最終的に行く先は、邪霊たちが魂をさいなむ「獄」と呼ばれる場所。シェオールとは黒沙を隔てて存在している。地続きであるがゆえに死者の魂を探し、連れ帰ることが出来るならば、生き返らせることも可能だ。
【天蓋】
 この地下の世界にも、まるで地上のように昼と夜が訪れる。だが、天空があるわけではない。時間によって光の色を変える「天蓋」が、遥か上空を覆っている。この天蓋の向こうに地上世界がある、というまことしやかな説が伝わるが、未だそれを確認した者はないという。

【幻鏡域】
 このジャハンナムになくてはならない存在の1つが、幻鏡域だ。
 幻鏡とは、実体を持った蜃気楼のこと。ただ、その映すものがゲヘナのものなのか、地上のものなのか、存在しない幻なのか、それは誰にもわからない。ただ、幻鏡域の中に入ることもでき、そこにあったものを持ち出すことが出来る謎の多い存在。しかしあまり長い間、幻鏡域に入っていると自らも実体を失ってしまうという。
【座空】
 この世界の特徴の1つで、いわゆる空飛ぶじゅうたん。一人乗りの小型なものから、大型なものまでさまざま。これを利用して天蓋を超えようと計画した者が、過去にいたとかいなかったとか……。

【妖霊】
 人より以前に神が作り出した生命体。あまりの無秩序に、地上の支配者としての権利を奪われ、代わりに人間が作られた。
 ゲヘナの支配者たるイブリスも、元はこの妖霊。
 ジャハンナムでは、砂漠をさすらう妖霊と契約し封印具に拘束することで、彼らを使役できるようになる。

【邪霊】
 イブリスが自らの手下として生み出した存在。人間をあざむき、あざない、そして死者の魂を苛む存在。




 享受者たちの自助組織・紫杯連。ジャハンナムにはさまざまな紫杯連があるというが、大きく分けて4つの派閥が存在している。20年前は5つの大きな派閥があったが、闘争の果てに解体・再構成され、今日に至る。
【界螺】
 紫杯連の最大組織。地上を目指すもの、仕事を請け負うものなどを広くサポートする。

【鐘杏】
 魔術を得意とする享受者が中心となっている組織であり、裏社会の仕事も多く行う。
【凌渦】
 地上への道を探求することを第一義とする。

【袈唇】
 イブリスや邪霊を信仰する謎に満ちた組織。

【燐誡】
 20年前の抗争の果て、解体された。裏社会から全てを支配すべく行動していた。



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